民政担った役所の建物-朝堂院の東第六堂を確認【藤原宮跡】

 橿原市高殿町の藤原宮跡で、朝堂院の東第六堂が見つかり、奈良文化財研究所が25日、発表した。朝堂院は天皇を中心に国政の審議や儀式が行なわれた場所。東第六堂は、租税や戸籍など民政全般を担当した「民部省」に属する役人らが利用した建物だったとみられる。同研究所は「藤原宮における朝堂院の実態に迫る資料」と評価している。

 朝堂院の調査で建物全体を発掘したのは初めて。過去の調査では、太政大臣と左・右大臣が入ったとされる東第一堂、大納言や中納言の東第二堂、中務省の役人などの東第三堂が確認されている。

 現地説明会は27日午後1時半から。