蔵王堂 蔵王権現 特別開帳中。


「とりあえず来年の6月までの開帳だから見にいきたいな。吉野だし。吉野にはずっと行きたかったのでついでに。というか「祈りの道」で見て気になったし〜」という程度の気持ちで行きました。この像は作られてから400年間、一般開帳されたのは今年までで3回のみ(しかも全部最近)とのことで、今度はいつ見られるかわからないし。

で。
行って、お堂の中の色々な仏像やらを見て、(祈りの道に展示中の4.5メートルの像の写真だけあったけど、別物みたいに見えた。写真だけでも。)役行者の像の前で供養しているところとかを横目で見つつ、6mの秘仏蔵王権現の前に。座って下から「やっぱ顔青いなあ」とか「手足の形が」とか、「3つの違いは何だろう?」とか考えながら見てたのに、いきなりうるうるとしてきて、なぜだ??と思っていたら尼さん(?)が来て「どうぞこの中に入って蔵王権現と一対一で向かい合ってください」と言ってくれて。発露の間といって、仕切りを作ってあるのですが、この中に入って下から見上げた瞬間にだああああっと涙が出てきて。自分でも本当に驚きました。ええ何で泣くの私!とか思っていても止まらない。蔵王権現を見ないようにしているとなんとか止まるのだけど、また見上げると、だーっと。・・・仏像たくさん見てきたけど、泣いたのなんて初めてだ。何かもう、来るものがあったんだなあ。それが何かはよくわからないんだけど。何か心に来た。姿はアニメに出てくるような感じなのに。それにたった400年前の像なのに。(たった、って)
この像を信仰していて、姿も見られないのに毎日のようにお参りに来ていた地元の人や、修行僧や山伏がたくさん居ただろうに、信仰心のない今の時代の人間が見られる、って変なことのような気がする。でも見られないからこそ信仰されてたというのもあるかもしれない(でも4.5mの像を見て「この姿の大きい像がこの中に」という想像はしていたとは思うけども。

そんなわけで泣いてたのとお坊さんの話を聞いたりしたので結構長いことお堂に居ました。(御朱印は先に貰ってたんですが出るときに御朱印貰ったお坊さんに驚いた顔をされてしまった。そりゃ泣いてりゃなあ)で、また見たいので、また桜が咲く前か、咲いた後に6月までに来ることに決めました。
元旦から仏像見て泣くなんて、生まれてはじめての経験だった。